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2013年10月2日水曜日

香港のファッション企業I.Tの2013年2月期決算


先月I.Tさんのレポートが公表されていたので、ざっとまとめてみました。
2013年2月期のI.Tの業績は
売上667億円
営業利益49億円(営業利益率7.3%)でした。
最も注意をひくポイントは店舗数(直営店57店舗増)も増え、当然売り上げも増加しているのに、在庫が増えていないこと。
また営業利益率も3ポイントも減っている事ですかね。
昨年相当なセールを行って在庫処分をしたのか・・・・
実際香港I.Tさんのレポートにも在庫処分に力を入れたことが記載されています。
ここまで数字に如実に出るほどセールで在庫処分をやってしまうともはやユーザーはプロパー価格で購入したくなくなるのではないかなんて考えてしまいます。
そんな香港I.Tさんの株価は2011年をピークに冴えません。
在庫処分を終えた次の施策に興味がわきます。
日本だけ店舗数が減少し売上が落ちているのも気になりますが・・・。
しかし香港I.Tさんは天猫旗艦店にも出店していますが、取り組み時期も遅く、いまいちな作りなので、購入者数もそれほど多くありません、I.TはIT(EC)を過小評価していたのでは・・・。
実店舗で中国にいち早く進出し先行者利益を享受できたのも2011年まで、北京上海では百貨店の時代ではもうすでにありません、これから後発のソーシャルメディアを自在に操るネットに強い企業がどんどん参入し、代理商を使って中国本土を攻めていた先行者はなかなかネットに積極的に取り組めず、消費者の購買行動の変化に対応できなくなってくる構図がいまの中国小売りマーケット業界。
2012年に中国でアパレルのEC市場の規模は前年比49.9%増の3050億元(約4兆7000億円)まできています。
2013年にはアパレルEC市場規模は4076億元(約6兆3000億円)と予測されています。日本のアパレル市場規模を中国はEC だけで、あと数年で追い越します。
そんな市場の拡大と消費者の購買行動変化をいち早く嗅ぎ取って株価を急回復させている老舗アパレルブランドや、ネット全方位で取り組んでいる中小企業など・・・そんな企業を研究し自身の事業戦略に落とし込まないと到底勝てない市場が中国なのです。もうそろそろ本気出さないと! そういえば、日本のファッション企業が中国でECに本気にならないのはオヤジの嫉妬だよと言ってた人がいましたが、言い得て妙ですね。
さて、そんな中国ファッション・アパレルのEC(Eコマース)市場ですが、圧倒的なシェアを占めるB2CのECプラットフォーム天猫(Tmall)ですが、天猫旗艦店運営で絶対してはいけない事があります、また自社ECサイトと天猫の位置づけについては、また次回・・・にでも。

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