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2013年10月4日金曜日

円安とKTVと日系ブランドの売上減少


1年半前くらいから中国における日系の可愛い系ブランドが売れずらくなっています。
先々週の上海のセミナーでも触れましたが、ローカルブランドのECへの積極化、日本ブランドのwebでの情報不足とその整備状況の中途半端な状況がじわじわと売上減少に影響してきていることをブランド側の人は気づいてないのかもしれません。
さて、中国のファッションマーケットで勝負を左右している指標は何でしょうか?
投下される広告宣伝費?そうハイブランド間ではこの投下量が左右しているのは間違いないでしょう。
では日本ブランドがターゲットとしている中間層は?
ところで「失敗の本質」という名著のビジネス版「超入門失敗の本質」で、こう記されています、日本陸軍に堀栄三という参謀がいたそうで、彼は戦闘の趨勢を決する指標は、戦場に投下される「鉄量」(銃弾・爆弾・大砲など)によって勝敗が決まると見抜き、「鉄量」を破るものは鉄量以外にないと理解し研究をしたそうです。
そんな「鉄量戦略」を見抜いた堀参謀は「鉄量という指標の影響力を発揮させない」形の戦闘法へ転換させます。
これ以上は「超入門失敗の本質」を是非読んでみてください。
さて、日本ブランドは中国の中間層にポジショニングされている消費者がメディアや広告よりも、親友や家族の情報に影響を世界のどの国よりも受けている事実を理解しているのか。
日本ブランドがとるべき中間層へのアプローチはハイブランドのような広告宣伝費つまり「鉄量」では無いのです。
ハイブランドと同じ指標で戦っても消耗しきって撤退するしかないですよね。
そんな日本ブランドが中国で追いかける指標は何でしょうか?
中間層の女性のキーワードは「面倒くさがりや」「お買い得なショッピング体験をしたい」「友達に自慢したい」
「買い物を楽しみたい」かな・・・
そんな女性達にぴったりな自社ブランドにあった指標を探してみてください。
そしてその指標をとことん追求してみてください、きっと何かが見えるはずです。
日本ブランドは戦場となるべき市場に適切で正しい情報を中国で投下しているのか?
それはシンプルに答えがでます、百度で検索して1ページ目にブランド側がコントロールしている情報が並んでいるか否かでわかります。
中国小売りマーケットでは、情報量そして効率的にユーザーがその情報を得る事ができ、伝播しやすい施策を打つことで、そのトレンドを創りだしていける、逆にそれをしなかった企業は淘汰されています。
話はもどり、堀参謀が考えた策略をビジネスに置き換えると次の3つのステップになるそうです
(この本とても参考になります)
1・マーケットの勝敗を支配している「既存の指標」を見つける
2・ライバルが使いこなしている指標を「無効化」する
3・支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う。
さて話は変わりますが、今また円高にふれていますが、安倍首相就任以降の急激な円安で更に日本ブランドの売上減少スピードは加速しているように思えます。
円安>KTV(キャバクラ)の焼酎の「いいちこ」ボトル880元が以前は1万円だったのが、15000円くらいの価値へ>日系企業の出張コスト高(交際費高)>KTV離れ>KTVのお姉さんヘのチップ減少>KTVのお姉さんの御用達の久光百貨店の4階5階へ出店している日系ブランドの売上減少って感じでしょうか・・・上海はうちもそうですが、女性の社会的地位が男性よりも高いので、男性に可愛いねと思われる必要もなく、どっちかと言うとかっこよい服を着ています。可愛いね!と思われないといけない職場ってKTVだけでもないでしょうけど・・・。
中国の中間層をターゲットとしている中国ローカルブランドは欧米人モデルを多用してくるようになりました。
以前は日本のモデル写真を盗用したりしていまししたが、ぱたりとなくなりました。
そんな中国では、広告よりもアプリを使うのが有効みたいです!
昨年GXGはアプリをうまく使って双11(独身の日)に大きな売上をのばしていました。
みんなスマホ使っていますので!スマホでの小さな広告バナーなんか見過ごされます。
添付の写真はいま流行っているアプリの1つです。
百度魔图
http://motu.baidu.com/mobile.html
ただ日本語版にはこの「PK」機能はありません。著作権の問題があるからかな?
このPK対決が一番面白く盛り上がります・・・
是非中国にいったらこのアプリで盛り上がってください。
アプリにのめり込ませて中間層女性の時間を1分でも他ブランドに取られないように・・・。

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