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2013年10月10日木曜日

越境ECの真の敵は?〜C店舗の代理購入制度とその未来〜


「代理購入」
中国本土にブランドの店舗が無いとか、ブランドの店舗はあるものの関税などの税金が多くかかっており、香港で買ったほうが圧倒的に安いブランド商品などを、C店舗が香港で代理で購入し、ハンドキャリーなどの手段で中国本土(深センなど)に持って行き、そのまま購入者へ送ってしまうというものです。日本の商品もEMSでそのまま送ったりする人もいますよね。代理購入サービスを行うC店舗は5~10%程度の手数料をのっけますが、それでもユーザーにとっては未だ価格が圧倒的に安いので、この代理購入C店舗を使う人は沢山います。

ラグジュアリーブランドや日本の化粧品ブランドには非常にやっかいな存在だと言えます。
なんせ関税という下駄を履かされた自分たちと、そうでない人達と戦う必要があるからです。
さて、そんな代理購入に関する問題が最近大きく取り上げられています。
まずは、このニュース↓
☆「淘宝の2店舗オーナー 海外代理購入の脱税で有罪」
http://j.people.com.cn/94476/8144146.html
~上海税関は次のように警告する。旅行客が海外で買い物する場合、その数量は自分で利用することを前提とした合理的な範囲に収まっていなければならない。利益獲得を目的とした海外代理購入が密輸の「高圧線」に触れれば、法律・法規によって罰せられることになる。
 2012年4月9日、被告人の范琳(仮名)は韓国・ソウルから上海浦東国際空港に到着した際、「申告するものなし」のゲートを通った。上海税関の職員が確認したところ、范の携行する2つのキャリーバッグと4つのカバンから、化粧品386点、ファンデーションケース18個、光線治療器7台、カバン40個、携帯電話ケース2個、皮の財布15個、腕時計5個が出てきた。范の供述によると、化粧品、ファンデケース、光線治療器は友人の劉欣欣(仮名)に頼まれて国内に持ち込んだもので、残りは自分の経営する淘宝網の店舗で販売する予定だったという。鑑定の結果、范が持ち込んだ商品は合理的な量を上回っており、脱税額は8万元を超えたことが明らかになった。~


☆ 香港の粉ミルク代理購入制限
粉ミルクの代理購入は特に香港経由が多く、香港の乳幼児のための粉ミルクが不足するという自体が発生したため、香港政府は3/1より1日2缶までと制限したそうです。違反者には50万元の罰金と2年収監するそうで、すでに逮捕者が出ているそうです。
北京市も同様の措置を今年4/1から取るそうです。北京市の場合は食品にまで範囲を広げるようです。
☆ニュース↓
http://3g.china.com/news/domestic/945/20130302/17706690.php



乳幼児を持つ中国の親はより安全な粉ミルクを欲しているのに、中国国内には未だにそれが無いのですね。需要と供給を埋めるために成長した「代理購入」でも税金を治めない・・・そんなC店舗を中国政府はどのようにコントロールしていくのでしょう。





さて「越境EC」つまり、中国本土に法人を持たず、中国の消費者が中国本土から国をまたいで日本のサイトに注文し、日本企業は日本の倉庫から中国へB2Cで発送するというもの。※日本のサイトでなくても、最近では「天猫グローバル」というサイトもできました。


そういった越境ECの真の敵はこの代理購入で商品を淘宝網のC店舗で販売する人たちなのです。





C店舗の人たちのマーケティング能力は優れています。2003年から日々消費者(ユーザー)と対峙していますので! 


そんなC店舗の運営ノウハウを超えてこそ越境ECビジネスを行う方々は成功するんでしょう・・・。


物流や通関をクリアしても、マーケティングで負けてしまうのでは売れないのは当然ですよね・・・。

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