個人的にベンチマークしているアパレルブランドのブランディング方法を3回にわけてUPしていきたいと思います。
この2年間セミナーで講演させて頂いた時には必ず取り上げているブランドです。
それは「GOELIA(歌莉娅)」
数千ある中国のブランドで日系がベンチマークにするのはこのブランド。
この「Goelia」は先週の双11(独身の日)に3789万元(約6億円)で、レディースアパレルで第9位にランクインしました。ディスカウントイベントでもあるこの双11においての客単価は340元(5440円)でした。
もちろん、平時の客単価は500元を超しています。
GOELIA 天猫旗艦店
このGoeliaは1995年にスタートした広州発のブランドで実店舗は中国に約500店舗展開しています。
上海には最近「月星環球港」という巨大ショッピングモールに出店しているだけなので、上海によく行く人もあまり見かけないブランドだと思います。
上海「月星環球港」については以下↓
そんな「Goelia」は4,5年前くらいからEコマースに積極的に取り組んでいました。
中国市場において500店舗という店舗数は決して多くはありません、数千店舗展開しているブランドがあるからです、ましてこのブランドが出店しているのは、2級3級の百貨店です。
きっとこのブランドのTOPはこう考えたのかどうかは分かりませんが・・・
「やばい」
「このままではまずい」
「数千店舗出す余力はない 上海にすら俺たちは店を出せない・・・」
そんな事業戦略を検討しているうちに2008年に天猫がスタート
市場に変化がでてきます・・・
GOELIAはこの時期にネットに力を入れていくとともに、日系のアパレルブランドの研究もしていました。
当時のモデル写真などは、日本企業の写真を勝手に使っていたりしていましたね。
日系ブランドが当時はまだ結構人気がありましたので、日本人のモデルさんもよく使っていました。
カタログも創っていますが、スタイリストなどは未だに日本人です。
市場の流れを読み、女性の消費行動パターンを読み、コツコツと手を打っていったのがこのブランドです。
いまや社内にEC部隊は200名近くになっています。
2013年のEコマース売上は
3.5億元(日本円約56億円)超だそうです
このブランドの読みの早さは抜群で、日系モデルを使うと現状の商品単価の商品が売れづらくなるとわかるや否や一気にモデルを欧米人モデルに変えてしまいました。
それは、杭州派と言われるブランドが日系分のネットブランドを次々と立ち上げてきたからです。中国ローカル企業が中国市場を日系可愛い系ブランドは安いものだという潮流へ創ってしまったからです。
そんな「GOELIA」が天猫だけでなく、複数プラットフォームに展開しています。
天猫に次ぐEコマースプラットフォームであるJD(京東商城)では、このGOELIAは最も売れている
レディースアパレルブランドとなっており、京東商城はGOELIAを最優秀パートナーとして讃えています。
このGOELIAのEコマースを引っ張っているって
どんな人なんでしょう・・・
この人「刘世超」1980年生まれだから現在33歳!
いろんなブランドのECをやってきたんですね!僕が日系アパレルの社長なら、彼をヘッドハントする、いくらかかるかわかりませんが・・・
2012年に彼がGOELIAにジョインして更にEC売上が加速していきます・・・
それ以前もECは良い実績をあげてきたにもかかわらず・・・。
中国のEC全体の伸び率と自社のECの売上伸び率が同じであれば平均点・・・当然それを上回らないと評価の対象にはならないのが中国・・・。
GOELIAのTOPは平均点では満足できなかったのでしょう。
自社に適切な人材がいなかったので外部から調達し自由にやらせたんでしょうね、その後のGOELIAのwebの取り組みは爆走していきます・・・。
つい最近このGOELIAは以下の賞も取ったそうです・・・
“第十届中国品牌价值管理论坛暨
2013年中国最佳品牌建设案例评选”
GOELIAはかつては日本に学んだ・・・
いや良いとこを真似した
そして今度は日本が彼らに学ぶ時かも・・・
ハニーズと同じ店舗数でこうも戦略が違うのかというくらい違っていますね・・・。
ハニーズの中国での年間売上の半分以上をGOELIAはECで稼いでいます。
実店舗よりECを優先したGOELIA
ECより実店舗を優先しているハニーズ
さて、今後どちらが勝つのでしょう・・・
そんなGOELIAの詳細は次回更新時にでも・・・・
2回目はGOELIAのブランディングについて
3回目はGOELIAのネットの戦略詳細
以上









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